【決着つけます】iDeCoと積立NISAはどっちが優先?【誰も教えてくれない】

投資
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どうも、レビュ男です。

先日、友人からのこんな質問をされました。

「iDeCoより積立NISAってどっちを使ったらいいの?」

その友人は、老後の資産形成のためにこれから投資を始めようと考えており、iDeCo積立NISAが良さそう、というところまでは辿りついたようです。

ただ、どちらを使うべきかわからなかったらしく、レビュ男に質問が飛んできました。

レビュ男はプライベートのTwitterアカウントで、投資関連のツイートをすることも多いので、友人間では「投資に詳しい人」という位置づけになっているみたいです。

友人には、その場で回答したのですが、

「世の中には同じ疑問を持っている人も多いのでは?」

と思い、今回記事にすることにしました。

そんなわけで、今回は

iDeCoと積立NISAはどっちを優先して使うべきか

について、解説します。

なお、レビュ男は、iDeCoは利用していませんが、

企業型DCを2017年9月〜

積立NISAを2019年1月〜

運用しています。

iDeCoより積立NISA優先でOK

早速ですが、先に結論を言います。

結論:iDeCoより積立NISA優先でOKです

なぜ積立NISA優先なのか、について解説していきます。

iDeCoと積立NISAの基本情報

この記事を読んでいる方の多くは、既にiDeCo積立NISAが、それぞれどんな制度か理解していると思います。

とはいえ、中には

・iDeCoって何?

・積立NISAって何?

という方もいるはずです。

なので、まずは、それぞれの制度の基本情報を簡単に整理します。

iDeCoとは

私的年金である確定拠出年金の中でも、個人で加入が可能な個人型確定拠出年金のことです。

簡単に言うと、自分で貯めて自分で運用する年金ですね。

あくまでも年金なので、原則60歳以降でないと受け取ることはできません

最低5,000円/月から1,000円単位で積立が可能で、

・定期預金

・保険

・投資信託

といった運用商品があります。

個人の属性によって積立上限額は異なりますが、最大は自営業の方で6.8万円/月(81.6万円/年)です。

この制度を利用するメリットとして一般的に挙げられるのが、

・支出時 →全額所得控除

・運用時 →運用益が非課税

・受取時 →控除あり

という3段階で節税メリットがあるということです。

詳しくは積立NISAとの比較の中で説明します

積立NISAとは

個人投資家のための税制優遇制度であるNISAの中でも、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するためのものです。

投資を行う際に使える制度の1つですね。

最低100円/月から積立可能ですが、運用商品は投資信託のみとなります。

積立上限額は、一律40万円/年となっています。

この制度を使うメリットは、積立を行ってから20年間は運用益が非課税になるというものです。

現時点では、2042年までの制度ですが、延長される可能性もそこそこあると思います。

2037年まで→2042年まで、に延長された実績あり

また、iDecoとは違いいつでも好きなときに引き出せるのもメリットの1つです。

iDeCoと積立NISAを比較

それでは、ここからiDeCoと積立NISAを

・支出時

・運用時

・受取時

の3つのフェーズごとに比較していきます。

支出時

iDeCo:全額所得控除

積立NISA:手取り収入から捻出

支出時はiDeCoに軍配が上がります。

iDeCoは支出した金額を全額所得控除できるからです。

一方、積立NISAは支出時には特にメリットはありません。

通常の投資と変わらないので、デメリットとまではいかないと思います。

ちなみに、iDeCoの所得控除に関して、勘違いする方も多いのですが、支出したが額がそのまま返ってくるというわけではないです。

「支出額を所得から差し引いた上で、納税額が確定する」

という意味です。

ちょっとわかりにくいので具体例を出してみましょう。

年間所得が300万円

年間積立額が24万円

の場合で考えます。

300万円-24万円=276万円に対して、税金がかかります。

所得276万円では所得税率は10%なので所得税は、

276万円×0.1%=27.6万円

一方、iDeCoを利用しなかった場合は、シンプルに

300万円×0.1=30万円

よって、iDeCoによって節税できた金額

30万円-27.6万円=2.4万円

となります。

ちなみに、これを、簡単な計算式に直すと

年間積立額×所得税率=節税できた金額

です。

入金力という言葉があるように、投資において、いかに種銭を用意できるかは重要です。

なので、支出時に関しては、節税で手残りが増えた分多く投資できるiDeCoに分があるというわけです。

運用時

iDeCo:運用益が非課税

積立NISA:運用益が非課税

どちらも共通で運用益が非課税です。

投資初心者の方は、案外このメリットにピンと来ない人もいるみたいです。

そんなときは、実際に計算してみるとわかりやすいです。

100万円投資して、200万円に増えた場合を考えます。

通常、投資で得た利益は20%課税がされます。

利益

200万円-100万円=100万円

なので、

100万円×0.2=20万円

税金として持っていかれるわけです。

運用益が非課税の場合、これがゼロになります。

かなりお得ですよね。

と、ここまでで、運用時はiDeCo、積立NISAともにメリットがあるということがわかりました。

が、iDeCoに関しては、1つ気をつけなければいけないことがあります。

それは、口座管理手数料の存在です。

金融機関によっても異なるのですが、楽天証券の場合で、237円/月の手数料がかかります。

これを、年間にすると2,844円/年になります。

結構バカにできない金額です。

iDeCoでは、定期預金のように、元本保証の代わりに利率の低い商品も選択できます。

こういった商品を選んでいると、年間で得られる金利を口座手数料が上回ってしまい残高が減っていく場合があります。

意外と忘れがちな口座管理手数料ですが、塵も積もれば山となるので、要注意です。

受取時

iDeCo:年金 or 退職金扱いのため課税あり

積立NISA:気にすることなし

先に言っておくと、積立NISAは特に気にすることはありません。

逆に、iDeCoは受取時に年金もしくは退職金として扱われるため税金がかかります

年金として受け取る場合は雑所得

退職金として受け取る場合は退職所得

となり、税金が計算されます。

と、ここまでで気づいた人もいると思うのですが、iDeCoって納税の先送りに近いんですよね。

支出時に税金を払わない代わりに、受取時に税金を払うわけです。

ただし、

年金には公的年金等控除

退職金には退職所得控除

という、現状は税制優遇されている控除があります。

なので、単純な納税の先送りとは違いますが、それでも、受取時に税金が発生することは間違いないので、抑えておくべきです。

あまり語られないiDeCoの不安要素

ここからは、あまり知られていないiDeCoの不安要素について説明します。

特別法人税の復活

特別法人税って知っていますか?

これは企業年金に対して、毎年1.173%課税される税金です。

現状は凍結されているのですが、完全に撤廃はされておらず、いつ復活してもおかしくはありません。

そして、復活したあかつきには、もれなくiDeCoも対象になるというわけです。

これが、復活した場合、年間利回り1.173%以下でiDeCoを運用すると、残高が減っていくことになります。

公的年金等控除と退職所得控除の改悪

現状は、受取時に税制優遇されている、

・公的年金等控除

・退職所得控除

について、今から20年後、30年後変わっていないと思いますか?

レビュ男は思いません。

少子高齢化の影響もあり、増税ラッシュの日本ですから、控除が改悪される可能性はむしろ結構高いと思っています。

そうなると、支出時に払わず済んだ税金よりも、受取時に支払う税金の方が多くなるかもしれません。

まさに納税の先送りというわけです

本当に気をつけるべきは60歳まで引き出せないこと

ここまで読んで、

・あくまで可能性の話でしょ?

・積立NISAだって制度自体が改悪される可能性あるじゃん

という風に思った人もいるかもしれません。

確かにその通りです。

ただ、ここで重要になるのは、iDeCoは60歳まで引き出せないということです。

つまり、なんらかの改悪が起きてしまっても、今まで積み立てた分について、60歳まで黙って見ていることしかできないんです。

逆に、積立NISAであれば、改悪されるとわかったタイミングで引き出してしまえばいいのです。

まとめ

ここまでの内容を簡単に表にまとめてみました。

通常の投資と変わらない部分→黒文字

通常の投資にはないメリット→緑文字

通常の投資にはないデメリット→赤文字

iDeCo積立NISA
支出時全額所得控除手取り収入から支出
運用時運用益は非課税
口座管理手数料あり
特別法人税復活の可能性
運用益は非課税
受取時課税あり
控除改悪の可能性
気にすることなし
その他制限60歳まで引き出し不可積立できるのは2024年まで

見てもらえればわかる通り、積立NISAの方が総合的に見てデメリットが少ないですね。

というより、積立NISAの方が、

積立できる期間が決まっている代わりに運用益が非課税

という感じでシンプルで、わかりやすいです。

iDeCoももちろんメリットはありますが、デメリット(=気にしなければいけないこと)が多いです。

それから、やっぱり60歳まで引き出せないというのが、デメリットとして大きすぎますよね。

そんなわけで、改めて結論です。

結論:iDeCoより積立NISA優先でOKです

ただし、

・少しでも多く種銭を確保したい

・あえて取り崩せないところに資産を置いておきたい

のように、iDeCoにしかないメリットを活かすのであれば、iDeCoを優先するのもありだと思います。

それぞれの制度の特徴を正しく理解して、うまく使いこなしましょう。

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